| 禁断の実
「うわーちっちゃい。柿?なんていうんですか。」ある日市場から入ってきたものの中に普
通の柿の7分の1くらいの大きさの柿が付いた枝がありました。小さいのにしっかり柿の形をし
ていて、とってもかわいらしい実でした。「豆柿。」そのまん
まな名前です。秋らしくっておもしろいから良いかも。
と、思っていたら水揚げが終わってから一緒に働いていたお兄ちゃんが「これ食えんのかな。
」と言い出しました。「えー、食べない方がいいでしょ。」と言ったか言わないかのうちに、
もう口に入れているお兄ちゃんがいました。「うまい、食ってみ、早く、食ってみ。」と目を
むいて私に言うのです。食用ではないから農薬など付いていて危ないんじゃないかと思いなが
らも、あんまりしつこいので一つよく洗って口にしました。噛んだ瞬間甘さを感じ、「おいし
・・・」とその後は完全に渋柿でした。渋みで口がおかしくなりそうで、慌てて水道にうがい
に行きました。何回うがいしてもなかなか渋みが取れなくて。その後、私が口にするまで我慢
していたお兄ちゃんもうがいをし出しました。
「そんなに?」と向こうはそんなに渋さにまいっていない様子で。やられたと思いました。
だから「早く、早く。」と急かしたのだとやっと分かりました。まったく花屋に来たものを食
べようと思うかね?と半分あきれましたが、だまされた私の負けでしょうか。
良い子の皆様は真似しませんように(笑)
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